CHAMPION SHIP 2006




   JAPAN RACING SIDECAR ASSOCIATION

更新日 2010-04-21 | 作成日 2008-06-29


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2006年 JRSA CHAMPIONSHIP F1.F2 

第1戦 3/12 Fuji Speedway

土屋/大木組が'06開幕戦を制す

3月12日(日)富士スピードウェイにおいて、F1、F2クラスの開幕戦が開催されました。
改装工事のため、ここ富士でのサイドカーレースは03年シーズンの第3戦以来の開催となりました。
午前中に行われた予選ではどのチームも初めてのコースで手こずる中、昨シーズンのチャンピオン、渡辺/吉田組が2'07.293のタイムでポールポジションを獲得。2位には1.3秒のギャップで荒木/山中組、3位にはそこから5秒半あいて小林/中山組、4位はそこから更に6秒以上の差で山本/深井組が入りました。この4位までがF1クラス。
5位以下にF2クラスの七森/堀内組、宍戸/安部組、粕谷/渡辺組が続く予選結果となりました。土屋/大木組は朝のフリー走行でブレーキトラブルが起き、予選を走る事ができず、最後尾スタート、F2クラスでも吉岡/熊谷組、越塚/飯島組が予選に出走できませんでした。
決勝レースはタイムスケジュールの遅れによりスタート前に1周減算され、5周のレースでスタートとなりました。
ホールショットはなんと最後尾から車群の中央を抜けてきた土屋/大木組、それにポールポジションの渡辺/吉田組が続き、3番手には山本/深井組、4番手に小林/中山組、荒木/山中組が出遅れて5位で1コーナーへ入る展開となったオープニングラップ。
荒木/山中組が小林/中山組と山本/深井組をかわして3位にあがるころにはすっかり日も沈んでしまいコース上は真っ暗に。それはほとんどのチームのベストラップが2周目に出されている事をみてもわかります。この状況を見て4周目の終了時にチェッカーが出され、当初予定よりも2周短いレースで終了となりました。
優勝はホールショットから2周目のベストラップで一気に差を広げて逃げ切った土屋/大木組。
以下、渡辺/吉田組、荒木/山中組、小林/中山組と続いてゴール。山本/深井組は3周目にクラッチトラブルでリタイア、F2クラスは七森/堀内組、粕谷/渡辺組、宍戸/安部組、吉岡/熊谷組の順となりました。越塚/飯島組は決勝も出走できませんでした。

第2戦 6/4 Tsukuba Circuit

土屋/大木組が開幕2連勝

6月4日(日)筑波サーキットにおいて、F1、F2クラスの第2戦が開催されました。
9台のエントリーで開催された第2戦の予選を制したのは荒木/山中組。唯一1分9秒台に入れて昨年の第4戦岡山以来のポールポジションです。2位には開幕戦を制し、チャンピオン奪回に燃える土屋/大木組。3位には開幕戦、ポールポジションながら決勝で2位に甘んじた昨年のチャンピオン渡辺/吉田組。4位に小林/中山組が入り、上位4台をF1クラスが占めました。
5位に粕谷/渡辺組が02~04年F2チャンピオンの吉野/堀内組をおさえてF2クラストップをゲット。以下、宍戸/安部組、吉岡/熊谷組と続き、開幕戦に出走できなかった越塚/飯島組も最後尾ではありますが、無事に初の予選を走りきりました。
決勝レースのホールショットはまたしても土屋/大木組、走るレースは全てトップで1コーナーに入って行きます。それに予選3位の渡辺/吉田組が続き、ポールポジションの荒木/山中組が3番手、4番手に小林/中山組、以下予選順位どおりのオープニングラップとなりました。
いつもであればホールショットを取った土屋/大木組が一気に逃げてリードを広げる展開となりそうなのですが、このレースは2周目に渡辺/吉田組がこのレースのファステストラップを出す走りで先行する土屋/大木組を逃がしません。荒木/山中組もそれにピタリと着け、3周目の第2ヘアピンで渡辺/吉田組のインをさしますが、昨年のチャンピオンも意地をみせ、サイド・バイ・サイドのままで第2ヘアピンへ入り、立ち上がり加速で有利なアウト側からのラインでバックストレートへは前で進入。しかし、荒木/山中組も直ぐさまスリップストリームに入り、最終コーナーまでに2位にあがりました。
4位を走っていた小林/中山組は3周目のダンロップコーナー入り口でスピンを喫し、コースアウト、そのまま再スタートが切れずリタイアとなりました。
吉岡/熊谷組も燃料ポンプのトラブルで4周目の第1ヘアピンでマシンを止めました。
トップ争いの3台は周回遅れが出始めた4周目から渡辺/吉田組が後退。逆に荒木/山中組が6周目のダンロップコーナーあたりからホールショットから逃げてきた土屋/大木組の背後にピタリとつけ、第2ヘアピンでラインを変えて進入するとバックストレートへの立ち上がりでついにトップに。しかし、最終コーナーの進入で土屋/大木組が果敢にインに飛び込み再びトップに返り咲くと、そのままファイナルラップを逃げきり開幕2連勝をかざりました。
荒木/山中組は2位、渡辺/吉田組が3位のあと、F2クラスは吉野/堀内組が余裕の優勝で総合4位でゴール。それに続いていた粕谷/渡辺組がファイナルラップを目前に、やはり燃料系のトラブルで無念のリタイアとなると、それにつづいていた宍戸/安部組がクラス2位に浮上。最後尾から走り続けた越塚/飯島組が初レース、初完走でクラス3位表彰台の栄誉となりました。

第3戦 8/6 Tsukuba Circuit

土屋/大木組が3連勝でチャンピオンに王手

8月6日(日)筑波サーキットにおいて、F1、F2クラスの第3戦が開催されました。
第2戦にひきつづき、真夏の筑波サーキットで開催された第3戦の予選を制したのは土屋/大木組。2位に0.807秒差で前戦ポールの荒木/山中組。3位に渡辺/吉田組。4位に小林/中山組が入り、今回も上位4台をF1クラスが占めました。
5位には今回も粕谷/渡辺組がF2クラストップで入り、以下、木下/飯島組、吉岡/熊谷組、七森/堀内組と続く予選結果となりました。
決勝レースのホールショットはポールポジションの土屋/大木組がゲットし、以下も予選順位どおりの順当なスタートを切りました。
しかし1周目の第2ヘアピンで4位を走っていた小林/中山組がハーフスピンを喫し、パッセンジャーの中山選手が落車、前戦に引き続き草々のリタイヤとなってしまいました。
トップ争いはポールポジションからホールショットで先行する土屋/大木組を荒木/山中組がテール・トゥ・ノーズで激しく追う展開がオープニングラップから続き、3周目の第2ヘアピンで荒木/山中組がトップに立ちますが、最終コーナーの進入で土屋/大木組が再びトップに返り咲くと、そのまま徐々にリードを広げ、開幕3連勝をかざりました。
荒木/山中組の後に渡辺/吉田組が3位、4位には前戦のファイナルラップでのリタイヤの雪辱をはらすF2クラストップでゴール。以下、七森/堀内組、木下/飯島組の順でゴールしました。吉岡/熊谷組は2周目に入ったところでミッショントラブルのため、リタイアとなりました。

第4戦 8/13 Okayama International Circuit 

最終戦を残しチャンピオン決定

8月13日(日)岡山国際サーキットにおいて、F1、F2クラスの第4戦が開催されました。
第3戦筑波から2週連続となる真夏の2連戦。今期初参戦の03、04年チャンピオンの早川/大関組が予選を制しました。2位には逆転チャンピオンのためにはもう負けられない荒木/山中組が入り、ポイントリーダーの土屋/大木組がそれに続きました。4位に渡辺/吉田組が入り、今回も上位4台はF1クラス。5位には矢崎/堀内組がこちらも今期初参戦でF2クラストップ。それに続いて2年連続F2クラスチャンピオンを射程に入れているポイントリーダー粕谷/安田組がクラス2位、北本/山田組がそれに続き、吉岡/飯島組は予選出走ができませんでした。
決勝レースはスタートはポールポジションから早川/大関組がホールショット。それに続くべきセカンドグリッドの荒木/山中組はなんと、ジャンプスタートで1周目でピットインし、ストップ&ゴーペナルティーを消化し、最後尾へ後退。その間に土屋/大木組が労せず2位へ、3位は渡辺/吉田組、4位矢崎/堀内組、5位粕谷/安田組と続き、予選を走れず、最後尾スタートの吉岡/飯島組が北本/山田組を抜いて6位へポジションアップ。更に北本/山田組は1周を走れず、マシントラブルでリタイアとなりました。
ホールショットの早川/大関組はファステストラップを出す走りでトップを独走。ブランクを感じさせません。ストップ&ゴーペナルティーを受けた荒木/山中組がそれに続くタイムで表彰台圏内まで順位を挽回してきましたが、ポイントリーダーの土屋/大木組には届かず。これによって土屋/大木組の5年ぶり7度目のチャンピオン獲得となりました。
F2クラスも矢崎/堀内組がクラストップ、総合5位でゴールしましたが、6位でゴールした粕谷/安田組が2年連続クラスチャンピオンを獲得しました。

第5戦 9/3Fuji Speedway

荒木/山中組が一矢報いる

9月3日(日)開幕戦と同じ、富士スピードウェイにおいて、F1、F2クラスの最終戦が開催されました。
エントリーは今シーズン最多の12台。02年~04年の3年連続F2クラスチャンピオン、RST飛龍の吉野組が満を持してF1クラスに参戦してきました。
予選トップは第2戦以来となる、今期2度目のポールポジションの荒木/山中組。前戦、痛恨のジャンプスタートで土屋/大木組にチャンピオンを決められてしまったので何とか一矢報いたいところ。2位にはその岡山で7度目の日本チャンピオンを決めた土屋/大木組。しかし、タイム差はやや大きく3.721秒差。そこから0.542秒差で、開幕戦2位ながらコースレコードを記録している渡辺/吉田組が入り、4位に小林/中山組がつづき、F1クラス初参戦で、かつてF2クラス時代には何度もF1クラスの前を走っていた吉野/小沢組はクラス最後尾ながら、F2クラスに食われることなく5位に入りました。
F2クラストップはここ富士での開幕戦のF2クラスを制している七森/堀内組が入り、それに前戦岡山でクラス優勝の矢崎選手がかつての僚友辻選手と久々のコンビを組んでクラス2位で続き、岡山で2年連続F2クラスチャンピオンを決めた粕谷/大塚組が3位に入りました。以下、宍戸/帖佐組、伊藤/山田組、越塚/飯島組、吉岡/熊谷組、安田/関口組の順の予選結果となりました。
決勝レースはポールポジションの荒木/山中組にチャンピオン土屋/大木組がアウトから(ストレートの長い富士はイン側がポールポジション)襲いかかり1コーナーへ、荒木/山中組がインから先に1コーナーへ飛び込んだもののアウトに膨らみ、土屋/大木組がラインをクロスして先頭で立ち上がり、そのままテール・トゥ・ノーズで1周目を終了。2周目にやや差が開きかけましたが、3周目には再びテール・トゥ・ノーズとなり、ヘアピンを立ち上がり、ダンロップコーナーへの飛び込みで荒木/山中組が仕掛けるのか、と思われたところで土屋/大木組がスローダウン。クラッチトラブルでリタイアとなりました。これで荒木/山中組は独走で今期初優勝となりました。
2位には開幕戦同様に渡辺/吉田組、3位に小林/中山組が入り、昨シーズンの第3戦以来となる今期初表彰台をゲットしました。F1クラス初参戦の吉野/小沢組はマシントラブルでスロー走行ながらラップ遅れでの完走となりました。
F2クラストップには開幕戦同様に予選トップの七森/堀内組が入りましたが、2位にはチャンピオンの意地を見せた粕谷/大塚組が矢崎/辻組を抜いて入りました。以下は予選順位通りの着順で宍戸/帖佐組、伊藤/山田組、越塚/飯島組、吉岡/熊谷組、安田/関口組の順でのチェッカーとなりました。