CHAMPION SHIP 2003




   JAPAN RACING SIDECAR ASSOCIATION

更新日 2010-04-21 | 作成日 2008-06-29


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2003年 JRSA CHAMPIONSHIP F1.F2 

第1戦 4/14 SuzukaCirduit 

新チーム早川/大関組初戦を制す


4月14日(日)はっきりしない天気の中、03年の開幕戦が去年と同様に鈴鹿サーキット(東コース)で開催されました。
開幕戦の話題はなんと言ってもチャンピオンチーム土屋/大関組のパッセンジャーの大関選手が自らのチームを作ってフル参戦して来たこと、そしてそのドライバーが00年シーズン国内6位、01シーズンは世界選手権にフル参戦し、年間15位の成績を残して帰国した早川選手であることです。
朝、すべてのチームはレインタイヤで準備をしていましたが、予選の時間には路面はドライ。そんな状況の中でのタイムアタックはやはり早川/大関組がトップ。昨シーズン最終戦で逆転されチャンピオンを逃した荒木/山中組が2位。昨シーズン第3戦、第4戦の2レースのみの参戦だった滝本/毛塚組が今シーズンはフル参戦すべく開幕から登場し予選3位。4位にはベテラン矢崎選手が昨年のF2クラスチャンピオンパッセンジャーの堀内選手と組んで入りました。ディフェンディングチャンピオン土屋選手は新パッセンジャー大木選手とのコンビネーションが未だ取れず予選5番手。さらに渡辺/石塚組、山岸/山田組、伊藤/北本組とつづく8台の開幕戦グリッドとなりました。
決勝は小雨が降ったり止んだりの難しいコンディションでのスタートとなりました。
スタート直後の1コーナー立ち上がりで荒木/山中組がスピンし、これがポールスタートの早川/大関組と後続との間に距離をあけてしまうことになってしまいました。
2位争いは土屋/大木組、滝本/毛塚組、矢崎/堀内組で展開、滝本/毛塚がストレートで土屋/大木組を抜き一端は2位にあがり、先行する早川/大関組を追い上げはじめるものの、駆動系のトラブルで惜しくもスローダウン。その後、再び2位にあがった土屋/大木組の背後にピタリとつけた矢崎/堀内組が最終ラップの逆バンクで仕掛けるものの抜くことはできず、そのままの順位でゴール。
淡々と走り続けた渡辺/石塚組がスローダウンした滝本/毛塚組を最終ラップにとらえて4位。スピンから押しがけでコース復帰した荒木/山中組はファステストラップで追走するものの届かず、F1クラス最下位でゴール。
F2クラスは3位表彰台にあがった矢崎/堀内組がトップ。山岸/山田組がそれに続き、伊藤/北本組は2周目ストレートエンドでコースアウトし、リタイアとなってしまいました。

第2戦 5/25 TsukubaCircuit

早川/大関組が開幕2連勝

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F1、F2クラスの第2戦が筑波サーキットで開催されました。
午前中の予選は新チーム結成初レースでの開幕戦を優勝で飾った早川/大関組がサイドカーで初となる6秒台に入れてトップ。それに、開幕戦をスピンでクラス最下位に甘んじてしまった荒木/山中組が続く。新パッセンジャーとのパッケージで2戦目となる昨年のチャンピオン土屋/大木組が3位。4位にF1クラスの渡辺/石垣組。5位には開幕戦欠場の昨年のF2クラスチャンピオン吉野/堀内組が入りました。以下、山本/深井組、藤本/大野組、吉岡/木塚組とつづく、開幕戦同様の8台のグリッドとなりました。
決勝はポールポジションの早川/大関組がホールショット。荒木/山中組がもたつく間に土屋/大木組、吉野/堀内組が先行、1コーナーまでに荒木/山中組が吉野/堀内組を抜き返すものの、土屋/大木組との2位争いは熾烈なものとなり、コーナーごとに抜きにかかる荒木/山中組を土屋/大木組が押さえ込む展開となりました。
4位争いもスタートで先行した昨年のF2チャンピオン吉野/堀内組がタイムを渡辺/石垣組の予選タイムまで上げ、13秒台での攻防となりました。
レースはポールの早川/大関組がホールショットからそのままレース中のコースレコードも更新して優勝。
2位は3周目の第2ヘアピンで思いきってラインを変え、立ち上がり重視で攻めた荒木/山中組がバックストレートで土屋/大木組を抜き今期初表彰台。3位となった土屋/大木組はまだコンビネーションが取りきれない様子。
4位争いはベストタイムでは渡辺/石垣組が上回りましたが、スタートで前に出た吉野/堀内組が押さえ切った形となりました。同時にF2クラス今期初優勝、2年連続チャンピオンに向かって好スタートを切りました。
F2マシンで参戦の山本/深井組が6位、昨年F2クラス3位のパッセンジャーであり、ドライバーとしてもクラス8位の木塚選手がその時のドライバー吉岡選手と交代をしてパッセンジャーをした吉岡/木塚組がそれにつづき7位に入り、同じく昨年F2クラス3位のドライバー大野選手がパッセンジャーをした藤本/大野組が最後尾でゴールする結果となりました。

第3戦 7/05 Fuji Speedway

早川/大関組、開幕3連勝

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改修のための休業に入る富士スピードウェイ現コースでの最後のレースは、今にも降り出しそうな梅雨空のもと、今期初の2桁参戦で開催されました。
予選は開幕2連勝の早川/大関組が今回も好調を維持し唯一1分50秒を切ってトップ。3位までは前戦筑波と全く同様に荒木/山中組、土屋/大木組が続きました。
しかし、4位にはF2クラスの吉野/堀内組がF1クラスの渡辺/石垣組を押さえて入り、更に6位には小林/中山組が98年の最終戦以来の参戦とは思えない走りでつづきました。
以下、矢崎/北本組、山本/深井組、宍戸/前田組、木塚/大野組とつづく予選結果となりました。
決勝も前戦同様に早川/大関組、土屋/大木組、荒木/山中組の順で1コーナーに進入。しかし今戦は前戦ほどもつれずに1周目のヘアピン進入で早くも荒木/山中組が土屋/大木組のインを刺し2位に浮上し、先行する早川/大関組を追いました。しかし、早くも3周目のMCコーナー前でバックマーカーが入り大きく間があいてしまうと、その後の追い上げはなりませんでした。
4位争いも前戦同様に吉野/堀内組が渡辺/石垣組を押さえて入りF2クラスでは2連勝。
6位にも予選順位どおり小林/中山組が入り、それに山本/深井組、木塚/大野組がつづきました。
矢崎/北本組はリタイア、宍戸/前田組は6位争いに加わっていましたがダブルチェッカーで失格となりました。

第4戦 7/21 SuzukaCirduit 

早川/大関組が敵なし

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8月15日(日)岡山県TIサーキットにおいて、7台の参加で第4戦が開催されました。
早川/大関組が向かうところ敵なしの開幕4連勝をきめました。

第5戦 9/12 Sugo

早川/大関組が5連勝 

梅雨が明けず、朝には豪雨の降った鈴鹿サーキットでしたが、天気予報とは裏腹に快晴のドライコンディションのもとF1、F2クラスの第4戦が開催されました。
今回も第3戦に続いての2桁参戦、しかもF1クラスが7台というのは99年第4戦鈴鹿以来4年振りのこととなりました。
今シーズン予選、決勝ともに完全制覇記録更新中の早川/大関組の牙城をはじめて崩すチームはやはり荒木/山中組でした。その早川/大関組に0.307秒差をつけて今期初ポールポジションを獲得。
3位に土屋/大木組、4位に今期初参戦の'00年、'01年チャンピオンの七森/向日組が実力を見せて入りました。
以下、渡辺/石垣組、滝本/西村組、小林/中山組(F2)、原田/原田組、山岸/山田組(F2)、伊藤/北本組(F2)と続く予選結果となりました。
しかし、決勝は荒木/山中組がそのポジションを活かせず、3戦連続して早川/大関組、土屋/大木組、荒木/山中組の順で1コーナーに進入。3周目の1コーナー進入で荒木/山中組が土屋/大木組をパスし2位に浮上た時にはまたしても先行する早川/大関組はコーナー1つ先を行く差となり、これも3戦連続して同じ顔ぶれの表彰台となりました。
4位には開幕戦で2位争いを展開しながらもマシントラブルで5位に後退した滝本/西村組がはいりました。
5位には前戦富士で4年半振りに参戦してきた小林/中山組がF2クラストップでゴール。
6位の渡辺/石垣組は電気系のトラブルを抱えての厳しいレースでしたが、なんとかポイントを獲得しました。
7位には今期初参戦の原田/原田組が完走でポイントを獲得。
8位、山岸/山田組、9位、伊藤/北本組がつづきました。
七森/向日組はミッショントラブルで3周リタイアとなりました。

第6戦 8/17 Okayama International Circuit

最終戦を待たずにチャンピオン決定

年1回のTIサーキット英田でのモトルネッサンスは恒例の御盆休みの最後の日曜日の開催。今年は8月17日に開催されました。
前戦鈴鹿に続き、今回もモノコックマシンが7台揃い、嬉しいグリッドとなりました。
土曜日のフリー走行はなんとかドライコンディションで行われたものの、日曜になって予選は雨。全車レインタイヤ装着でのセッションとなりました。
その中で1番時計を出したのはやはり今期負け無しの早川/大関組。只1台だけ次元の違うタイムで2位以下を大きく引き離してポールポジション。
2位には徐々にかつての走りを取り戻しつつある滝本/毛塚組が入り、3位にはベテラン矢崎/堀内組、現在ランキング2位の荒木/山中組は2度のスピンで予選4位。
以下、原田/原田組、七森/向日組、渡辺/石垣組と続き、今期はじめてF1マシンを持ち込んだ山本/深井組が8位。
通常は2台体制の同じチームでそれぞれパッセンジャーをしている北本選手と山田選手が始めてペアを組んで9位。
8台目のモノコックマシン、現在ランキング3位、昨年チャンピオンの土屋/大木組は残念ながら出走できませんでした。
決勝はますます雨が強くなったコンディションの中9台の出走で行われました。
ポールスタートの早川/大関組はスタートと同時に後続との間をグイグイと拡げ、またたく間に独走体制を築きました。
2位争いは予選順位通りに滝本/毛塚組、矢崎/堀内組、荒木/山中組で展開。荒木/山中組が2周目のバックストレートで矢崎/堀内組を抜き3位にあがり、滝本/毛塚組の背後に着くものの3周目1コーナーで滝本/毛塚組の上げる水けむりを嫌い、インにラインをとったところでスピンし、8位まで順位を落としてしまいました。
矢崎/堀内組をかわして3位にあがって来た原田/原田組は残り2周のバックストレートで七森/向日組に抜かれ4位に後退。
スタートで山本/深井組に前に出られていた渡辺/石垣組は2周目のストレートで抜き返し、山本/深井組を押さえての走行を続けていましたが、スピンで後退していた荒木/山中組がこの2台をかわして矢崎/堀内組の背後に着ける6位まで順位を回復してきました。
スタートから2位をキープしていた滝本/毛塚組が6周目の1コーナーでスピン。順位を落とさずにコース復帰できたもののすぐ背後に七森/向日組が迫り、それに焦ったのか惜しくもラストラップの1コーナーでもスピンしてしまい、今度はコース復帰ならず、以下のチームが1つづつ順位を上げることなりました。
トップは変わらず安定したペースで走る早川/大関組がポール・トゥ・ウィンで今期負け無しの5連勝をかざり、現在2位の荒木/山中組が最終戦で優勝し18ptを追加しても76ptにしかならず、早川/大関組がすでに獲得した90ptに届かないため、筑波での最終戦を待たずに早川/大関組のチャンピオンが決定しました。ドライバーの早川選手は世界選手権から国内復帰して初タイトル。パッセンジャーの大関選手は2年連続でのタイトルとなりました。
初コンビで予選を通過した北本/山田組でしたが、サイティングラップでエンジントラブルが発生し、残念ながらスターティンググリッドに着くことができませんでした。

第7戦 12/07 TsukubaCircuit

早川/大関組、完全優勝

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予選は既にチャンピオンを決めている早川/大関組が1分7秒を切ってトップ。前戦TIで2位に入り調子を上げて来ている七森/向日組が2位。2年連続F2クラスチャンピオンに王手をかけている吉野/堀内組がF1クラスの荒木/山中組、山本/深井組をおさえて3位に入りました。
決勝は予選6位の前田/藤本組が出走できず、6台でのスタートとなりました。
ポールポジションの早川/大関組は今シーズンの必勝パターンでスタートダッシュからの独走逃げきり体勢でスタート。それにグリッド2列目から吉野/堀内組が続き、更にスタートを得意としている山本/深井組が3列目から好スタートをみせて3位にジャンプアップ。その後に荒木/山中組、七森/向日組の順で1コーナーに進入しました。
荒木/山中組がダンロップコーナーで山本/深井組を、第2ヘアピンで吉野/堀内組をかわして2位に浮上。七森/向日組もそれに続き3位にあがり、この2台の2位争いに注目が集まりました。
6周目の1コーナーで荒木/山中組のスリップから抜け出てインを取った七森/向日組が2位にあがると、その背後に荒木/山中組がピタリとつけて1周を経過しますが、7周目の第1ヘアピンでバックマーカーの処理をあやまり七森/向日組との間に入れてしまい一気に差が開いてしまい、残り1周半ではリカバリ-できませんでした。
優勝は今シーズン全勝負け無しの早川/大関組、2位はTIから2戦連続で七森/向日組、3位に荒木/山中組、4位には吉野/堀内組が山本/深井組を押さえ込んで入ると同時に2年連続のF2クラスチャンピオンを決めました。5位に山本/深井組、6位大野/吉岡組となりました。